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by luxemburg
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九条の会



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植民地ファシズムの壮大な実験
 小泉は任期延長を否定しているが超長期政権になるのではないか、という予測が結構出ているらしい。英雄だと思っていたナポレオンが皇帝になってがっかりするという経験はベートーベンの失望を最後にしてもらいたいと思うが、歴史は繰り返すものかもしれない。



 戦前の日本が天皇制ファシズムだったというのが一般的な見方だが、新しい歴史を捏造する会の教科書は、どうも普通の国だったと思っているらしい。この辺からずれが始まるのだが、単純なスローガンの繰り返し、マスコミが無内容にスローガンを連呼し、国家の危機をあおり、民族意識を訴え、他の民族を蔑み、危機感を感じた中低層の市民が投機的リーダーシップにすがる、という図式から考えると、今の日本はまさにファシズムの入口にある。
 ドイツのように過去のファシズムの経験をきちんと総括していればそれに対する警戒感も持つことができるだろうが、新しい歴史を捏造する教科書が問題であることすら共有できていないような社会では、ファシズムに対する免疫はきちんとできていないというしかないと思う。
 このようにしてまた日本はアホ民族の完成形であるファシズムに向かってしまうのだが、今度ばかりはアホの中のアホになりそうだ。
 ドイツの場合には、国家の危機は周りの国から与えられ、巨額の賠償金、他国からの侵略、世界恐慌と、災難としかいいようのない状況に見舞われた。民族のプライドを次々と打ち砕く周辺諸国に対して、ドイツのプライドを訴え、財政危機、不況を克服して、高速道路網などドイツを復活させた悪魔に支持が集まるのも無理はなかった。ドイツを世界のリーダーにしてくれるのではないかという夢を見たのも同情できた。
 一方、アメリカにいいように利益を吸い取られるような政治家を選んで、自業自得で国家の危機を迎えた現代の日本は、他国に侵略されたわけでもないのに周辺諸国の民族を蔑み、財政再建も景気回復もしてくれず、日本の地位を下げていくリーダーに期待を寄せ、いっそう国家売却を進めていく。無内容なスローガンを繰り返す点だけが70年前のリーダーと同じである。
 国家のプライドを復活させてくれるのではないかと期待させるリーダーに、ではなく、国の品位とプライドをいっそう卑屈なものにしていくリーダーに運命をゆだねていく点が、なんとも特異な歴史的経験である。
 独善的な民族主義、国家主義が通常、ファシズムの特徴だが、自らを卑屈な植民地根性に貶める国家主義、それにアイデンティティーを感じ、のめりこんでいくファシズムは世界初の壮大な実験となるかもしれない。
 歴史的な実験の立会人になれるのかなれないのか、もうすぐ答えが出る。
by luxemburg | 2005-08-26 21:55
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