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キューマ前防衛大臣は辞任を発表する直前までやめないといっていたくせに数時間のうちにやめることにしたのは、公明党が難色を示したから、ということであって別に潔いわけでも男らしいわけでもなかったらしい。引き際だけは立派な人かと思っていたらそうでもないようだった。結局何の反省もないまま、おそらく核兵器も容認のまま、ただ辞任だけして去った。
小池百合子さんといえば今でも思い出す、2001年アフガニスタン攻撃の直前にテレビ番組に主婦たちと出演していて、主婦のほぼ全員が「アメリカは戦争をするべきではない」という意見だったのに対して、やるべきだと主張していた。決して主婦の意見を受けて何かを言うのではなく頭ごなしに素人には国際政治はわからないだろうが、という態度で非常に不愉快だった。 日本の政治家は、アメリカがやってしまった戦争について、追認し、支持するとか理解するというのが通常だが、小池さんはやる前から、戦争するべきだという。日本の政治家としては珍しいかもしれない。 実は私は、このときまでこの人の印象はほとんどなく、テレビで見たときも、「あ、この人政治家なんだったっけ」という程度だったが、この好戦的な発言を聞いて、こういうちょうちん持ち、露払いおばさんがいるんだ、と感心したのを覚えている。 こういう女性は、自分がいるポジションで一番強い男性が誰であるかを感じ取り、その人の意を汲んでにこやかに賛意を示す。そうやって生きていくのが最も賢いことを知っている。普通に考えれば、女性の政治家が増えると「女性らしさ」「優しさ」が政治の世界に生かされると勘違いするのだが、自民党内の女性の場合まったく違う。以前民主党の水島広子さんが「市民感覚を持った女性政治家を」といった意味がよくわかる。 こう書くと自民党の女性議員だけを攻撃しているみたいに見えるが、自民党はおじさんもみな同じである。どうやれば権力を維持できるか、どうやればより上のポジションにいけるか、その権謀術数だけが政治であって、そこには理念も理想も公益もない。 いや、これは大奥もクレムリンもみな一緒で、一人蹴落とされればまた別のギラギラした人間がその屍を乗り越える。女性だけは、そういうギラギラしたおっさんと違うものを求めて、勝手に理想化してやさしい政治や思いやりのある政治が実現されると勘違いするこっちの責任なのだろう。 その後、郵政選挙では刺客となって権力者の意を汲み、また今度も同じ役割を果たしてちょうちんおばさんをするらしい。あの時私が持った印象はやはり間違いではなかったようだ。 本当の女性政治家がその力を政治に生かしてくれる日は来るのだろうか。水島広子さん、福島瑞穂さん、上原公子さん、辻元清美さん・・・そしてかなりタイプは違うが、とくらたかこさん。こういう人たちを応援していくことによって、きっと政治は変わっていくだろう。
by luxemburg
| 2007-07-04 22:45
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