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子供が外国に行く話と、うちがホームステイを受け入れた話では、やはり前者のほうが興味をお持ちの方が多いと思うので、そちらから。
留学の情報自体はごろごろしている。しかし、英語圏以外の情報は少ないことと、うちのような観点で留学を考える人はまたごく少数であることから、そういう観点からは情報価値があるかもしれない。 なお、こちらの情報もとても参考になると思う。書き手の人間性で表面的には似たような情報でも価値が全く違ってくるので、おすすめ。 で、うちのこどもの留学の話になるが、最初にうちの方針としては、「日本を捨てろ」ということではなく、できるだけ早い機会に両方を見比べて自分なりの決断をさせたかった、だからこのあとの日本での大学入試、もしくは海外の大学、両方のオプションを残しながら留学のメリットを得させたい、という考えでのぞんだ。 費用どこの留学機関でも1年間で120万円くらいのようだ。高いような気もするが、たいてい事前研修を念入りにやってくれる。場合によっては、泊まりがけの強化合宿などもある。留学生の先輩たちの経験談を聞いたり、先輩たちと英語で会話するなどハードなトレーニングもある。先輩たちも、英語力があれば現地での誤解が避けられた、などの苦い経験を話してくれたりするので、勉強しなきゃ、とあせる。。この時期に英語力は確かに伸びるので、このためだけにお金を出す親がいてもおかしくないかも。 なお、向こうでの授業料はかからない。一方多くの日本の学校が、留学中の授業料を免除してくれるので、差し引きすると実際の費用はもっと安いことになる。 さらにせこい話だが、よく食べる子だと、食費が浮くのも大きい。向こうでの旅行も修学旅行など以外は、ホストファミリーがやってくれる。 奨学金制度のある留学機関や、その他自治体などがある程度お金を出してくれるところもある(地方ほど高額の傾向)。 学校のこと、勉強その他以前は違ったらしいが、今は留学してきたからと言って、日本で学年が下がることはない。だから、1年生で行けば、戻ってきたら日本の高校2年生。英語力について、英語圏はもちろんだろうが、その他のヨーロッパ諸国に行っても格段に進歩して帰ってくる。これは意外なほどの効果で、日本での大学入試のことを考えて、英語圏と考えることはないように思う。 それは、向こうでの英語、外国語授業のよさもあるが、それ以上に西欧の言語に共通する感覚のようなものを身につけてくるのではないかと思う。うちの子も「英語だとこうなるんじゃないか」と類推して英語を話すが、明らかに日本語から類推する頭の回路ではない。 ついでにもう一カ国語くらい身につけて帰ってくることも多い。ラテン語や古代ギリシャ語の勉強も非常に盛んで、それらも何か向こうの言語に共通する基礎を身につけてくることに関係するのかもしれない。ラテン語や古代ギリシャ語をやって帰ってくると、恐竜の名前など、聞いたとたんにこれとこれを組み合わせたこういう意味だ、というようになり、うちでは、バカを送り出したら学者になって戻ってきた、という印象を持った。 ただ、トータルで見て日本での大学入試については、どうだかわからない。語学については、ほぼ完璧になってくるとはいえ、日本の古文などは全くできないわけで、数学なども若干遅れて帰ってくる感じがする。だから、入試については効果はニュートラル、といっておこうかと思う。 向こうでの生活ヨーロッパに関しては、あまり当たりはずれがなさそうに思える。これは国によって当然違うが、ヨーロッパは全体に平均していてそれほどお金持ちでなくても余裕がある、というところが多いようだ。若干収入の低いホストファミリーにあたっても、住居がトレーラーハウスだとか、向こうは完全に子守か女中としての労働力を期待している、ということはないようだ。 うちのこどもは、ヨーロッパでほかの留学生の友達のうちを訪ねたりした経験から、結論として「ヨーロッパには貧富の差がないといってよい」とまで言っている。 これは誤解されると子供が言うのでちょっと。貧富の差自体は日本ほどではなくても存在するけど、それが人の幸せに影響しない感じ、というどうも説明しにくい状況だそうです。 留学でうまくいく子向こうでうまくいくかはその子に特徴があるかどうか、にかかっているように思う。自分の考えをきちんと表現できない、芸がない、受け身である、というような場合には向こうは非常にがっかりする。自分の考え、という話だと、第二次世界大戦について日本人の立場からどう考える、というようなことは友達関係でも聞かれるようで、そこで問題意識を持っていなかったらまたそれはそれでがっかりされる。 もちろん、問題意識を持っていても、「南京大虐殺は中国のでっち上げ」などと言ったら、おそらくおしまいだろう。向こうでは、欧米人が撮った当時の南京の写真などもちゃんと出回っており、そんなことを言ったら、基本的にネオナチと同じ知性と思われてしまう。我々だって北朝鮮からの留学生が来たとして、その子が「今の北朝鮮の実情は・・・」と言いだしたら、「ふんふん」とその貴重な話の続きを聞きたくなるだろうが、「総書記様が・・・・」と言い出したら、この子から何を聞いても時間の無駄と思うだろう。うちの子はもちろん私のこどもなので(ちがったりして)、ある程度現地で会話になったのではないかと思う。日本では、明治以降などは授業時間が足りなくて「読んでおきなさい」だけになるかもしれないが、向こうの近代史の授業は半端ではないようだ。戦争に関してはリアルで鋭敏な感覚を持っており、日本の青少年の一部にある、非現実的陶酔的ロマン主義とは別のものだ。 現実の生活では、うちの子を含め、いろいろと紆余曲折があって、ホストファミリーとの間で一度も険悪にならない、という子はまずいないだろう。それは、日本にいたって1年に何度か親子げんかくらいするのだから、その点では同じとはいえ、やはりよその家庭でよその国だから、それなりにこどもは苦労していることだろう。 そういうことも考えて、小さいときからねばり強く、相手の立場、自分の希望を考えながら、人間関係の調整を図っていく訓練をしておかなければ、なかなか向こうでのトラブルに対処できないようだ。うちの子も、向こうでは非常にねばり強くこどもと親が交渉、調整をして両方にとってよい道を探る努力をする、むしろその点が一番日本と違うのではないか、といっていた。うちでも小さいときから努力したつもりだったが、まだまだだったのかもしれない。 選考について留学機関によって様々だと思うが、SLEPというテストの点数が重要になる場合が多いようだ。これはほとんど情報がなく、書店に行ってもTOEICとかTOEFLの本はあっても、SLEPについてはない。サンプルを見る限り、TOEICよりTOEFLに近い感じで、TOEFL高校版と考えればよいように思う。だからその入門編のテキストのようなものをやるのも一つの対策となると思う。基本的に公立中学で英語が4以上くらいなら何とかしてくれるのではないか、という印象がある。 年齢は中3から、高2まで受けられるが、学年によってテストが変わるということはないのが普通。当然選考に際しては中三なら若干点数が低くてもよいという考慮はしてくれるだろう。 参考までに、老舗の、代表的な留学機関を書いておくとYFU、AFSなどがある。行きたい国などを考えに入れて申し込むとよいと思う。 高校留学は親の留学お受験はこどもの受験ではなく、親の受験といわれる。留学については、高校留学は親の留学といっていいと思う。費用もそうだが、なかなか子供だけの判断で留学という決断は出てこない、というより選択肢にも普通入ってこないだろう。親が日本の現状をしっかり分析して、それなりの判断をした上で子供に接し、もちろん強制はダメとしてもある程度こういう道があるのではないかという示唆をしてやる必要があると思う。 そして、一応交換留学ということになっているので、合格の条件だったり義務となるわけではないが、どこかの国の子供を一度くらいお世話する、ホームステイを受けるのが道義的に当然ということになると思われる。うちの場合、子供をいかせたいと思っている国からの留学生を一年間受け入れることにした。その話を次に書きたいと思う。 再度おすすめ何にしてもすごいのは、この少年期に、異国で、家庭での過ごし方、クリスマスの祝い方など、ホームステイでなければ味わえないその国の生活をさせてもらえるというのはすごい経験だと思う。高校での留学は一年しか認められていない(それ以上やれば留年になる)から、本当に一度だけの特典といえる。当然のことですが、行く国、地域、その子の個性で結果は千差万別です。うちの場合、最初からヨーロッパでこのあとの人生を過ごす選択も考慮に入れて行け、と送り出したので、留学中の吸収力は、日本でぼんやりしていた子にしてはよい方だったかもしれません。何かさせるときはとりあえず嘘でもいいから本気で取り組ませるといいのかも。
by luxemburg
| 2005-11-20 17:55
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