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反小泉はわかった。確かにこの4年半、自殺者は増えたし、明らかに間違った戦争に荷担した。郵政民営化は売国のような気もする。
でもなんだか反小泉の先頭に立つと思われる日本共産党とけんかしてるようにも見える(その誤解は前の回で終わった、はず)、さらに右翼と組むっておかしくないか、という人もいるだろう。 逆に右翼の人からすると、どうしても反権力というと左翼が多い、そんな奴らと、ということになるかもしれない。 しかしそれは本当だろうか。右翼と左翼が本当に手を組むことができないのか。 意外!右翼ってこんなメンタリティー? そこで、右翼の源流ともいえる、1936年の2・26事件(青年将校たちがクーデターを企てた事件。戦後の三島由紀夫の事件を連想させる)を主導した、右翼の思想家、北一輝の話を、少し長いが、三好徹の「戦火の昭和史--興亡と夢」第1巻55頁~から抜き出してみよう。「ヤングジャンプ」の連載(昭和58年らしい)なので、ちょっと青少年向けの文章になっている。 ここで北一輝という人物について説明しなければならない。北の抱いていた思想がクーデターを起こした将校たちの基盤になったからだ。 ちょっと待て、これ本当に右翼? この心情、ワシらと一緒やんけと思わなかっただろうか。 それに北一輝の考えたことはなんだか、一般の人が抱く共産主義のイメージに近くないか。死刑、というのは極端としても、なんだかプロレタリアート独裁によって強権的に平等を実現するレーニンとあまり変わらないような気がしてくる。スパイ・ゾルゲ(篠田正浩監督)という映画の中でも、この思想は結局共産主義じゃないのか、と西園寺公望にいわせるシーンがあったように思う。非常に興味深い思想だ。 え、なんだか右翼とか左翼とかって、わけがわからなくなってきた、という人もいるのではないだろうか。いわゆる右翼の心情は、実は我々が思っていることとそれほど変わらない。手段はちょっと過激な気がするが、左翼と何が違うの、といいたくなるのではないだろうか。 実は、人間の考えることはあまり変わらない 知ったように「いろんな考え方がある」という人がいる。なんだか民主主義社会ではそれが当たり前なんだ、と言わんばかりだ。もちろんそういう局面もある。しかし、多くの局面で、意外にそうでもないのではないか。 たとえば、ベトナム戦争の時に戦場の生々しい映像、写真が報道され、反戦運動に勢いを与えてしまった。だから、湾岸戦争以降は非常に報道管制にアメリカは気を使った。 つまり、真実が報道されてしまった場合、人間が感じることははっきり言って一つなのだ。アメリカの当局自身が「いろんな考え方」なんてないことを知っているからこそ、報道管制をするのである。 ではどこが違うのか、それは右翼、左翼というデジタル思考をやめて考えてみるとある程度わかる。まあ簡単に言うとケインジアンとマネタリストの違いのようなものだろうか。長くなったのでこれについては、また次回書くことにする。 いずれにしても右翼の心情といい、目指したい平等といい、なんだか協力できる余地があるのではないか、というところまではガッテンして頂けましたでしょうか? では本日のまとめは、 この記事は、「反小泉ブロガー同盟」の初期に書いたもので、現在この同盟への評価は変わってしまっています。現在どうということは別にして、この当時はこの同盟への参加を呼びかけていた、というに過ぎません。
by luxemburg
| 2005-11-10 23:01
| 右翼とか左翼とか
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