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by luxemburg
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九条の会



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自民党では解決しない--米国発原爆肯定発言
 久間辞任で、幕引きをはかりたかった自民党、アメリカから安倍政権を試すように、「原爆の使用が終戦をもたらし、連合国側の数十万単位の人命だけでなく、文字通り何百万人もの日本人の命を救ったという点では、ほとんどの歴史家の見解は一致する」というとんでもない歴史修正主義発言が飛び出した。
 この認識は私も前のエントリーで書いたとおり、アメリカの高校などで徹底的に注入されている思想である。このような歴史修正主義、誤った愛国心が無限の侵略戦争を生み出す、その実例がアメリカの存在である。



 安倍さんはこの発言をどうするのだろう。もし広島長崎の人が受けた痛み、悲しみに共感して久間をクビにしたのであれば、アメリカにも当然抗議すべきだろう。
 もし抗議しないのであれば、久間をやめさせたのはただのパフォーマンスであって、選挙対策のその場逃れであるということになる。そして小池大臣、いつものことで目新しくない?そんなこというのなら自民党の歴史修正主義発言はいつものことで目新しくないはずだ。なぜ久間だけ切られた?選挙のためのウソに過ぎないということなのか。
 いや、アメリカは別だ、アメリカには意見できない?従軍慰安婦の時にはそれなりにがんばったんじゃないのか?自国民の痛みはどうでもいいのか?

 私が思うに、この問題は自民党である限り絶対に解決しない。自民党のような歴史修正主義(自慰史観)集団は、もともと「歴史は見る角度によって、国によって違っていいのだ」という自慰的な哲学を持っている。
 つまり、中国、韓国から見たらこういう歴史だとしても、日本の側から見た歴史は違っていいんだ、という独特の歴史観である。ドイツがポーランドやフランスとともに教科書を作っていこうとするのとはまったく異なる立場。もちろんどちらが地域のリーダーになりうる歴史観であるかは、6カ国協議で完全に孤立した日本の姿を見ればはっきり答えが出ている。
 だから他国を侵略しても、「侵略された側からすればそうかもしれないけど、こっちからは違う歴史なんだよ」とうそぶけばいいし、実際日本はそうしてきたのだ。
 強盗に入って被害者を殺しまくっても「そっちから見ればどうか知らないが、俺の側から見れば違うんだよ」と裁判でうそぶけばよい。

 それをアメリカの側から日本に適用すれば、被害者がどんなに悲しもうと苦しもうと、アメリカから見ればこれが歴史なんだ、といわれておしまいである。

 本当に人の痛みを知る者が政治家であってもらいたい。自分の権力を維持するためだけにどんなウソでもつく。そこに人間性も何もない。ただの権力の亡者の政権。この政権とおさらばしない限り、被爆者の痛みが本当に癒えるときはこない。
by luxemburg | 2007-07-05 20:36
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