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by luxemburg
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九条の会



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公私混同の極み
 この人は国民の税金は自分のためにあると思っているバカ殿様なのだろうか。
 とむ丸さんのところに書かれているとおり、安倍ご夫妻が仲良くリビングでくつろぐ新聞の全面広告。要するに白熱灯を電球型蛍光灯に取り替えて電気を節約し、地球温暖化を防ごう、ということらしい。



 まず、この選挙前の時期に全国にポスターほどの新聞広告を、しかも自分が大写しになった選挙ポスターとしかいいようのないものを国民の税金でばらまくことの非常識。人のカネをなんだと思っているのだろうか。
 もちろん、地球温暖化を防ごうと訴えるのはいいし、各種の啓発活動が必要なこともあるだろう。以前にも、命を大切にしようというポスターに野球選手が出てきて「投げたらアカン」とか、奥さんの方が稼ぎのよさそうなスターが出てきて、「育児をしない男を父とは呼ばない」などと、話題になったものがあった。
 しかし、こういう啓発ポスターは、なるほどと思わせる人選でタレントを使うのが通常であり、選挙前の政治家がどう考えても「政府の金を使って選挙運動かよ」と公私混同を疑わせるようなものはなかった。

 もっと問題なことがある。この広告は上に挙げた例と決定的に違う。
 上の二つの例は、「市場に任せていてはその結果が得られない」タイプのものである。たとえば、「投げたらアカン」では市場原理に任せていて自殺が減るとは思えないし、市場原理で男が育児を始めるとも思えないから宣伝をする意味がないでもない。
 しかし、安倍のでている広告は、白熱灯を蛍光灯にかえれば、というものだが、そんなものは電気店に行けば店頭でいくらでも費用の比較を宣伝しているし、実際以前より電球タイプの蛍光灯は安くなってきているから、買う人も増えている。これについてはいちいち安倍が出てこなくとも、市場に任せておけばいいのだ。

 民間にできることは民間に、というのが「改革」ではなかったのか。

 その上日本は以前から照明に蛍光灯を使う人が多く、むしろ諸外国の人から、日本の家庭は工場の照明みたいだといわれるくらいである。全くの用無しがいったい何のつもりでしゃしゃり出てきているのか。どうしてもやりたいなら、自分のカネでやってもらいたい。

 さらに問題なのは、この人が環境問題などを論ずる資格のある人間なのか、という点だ。二酸化炭素をもっとも効果的に処理してくれるのはサンゴ礁である。そのサンゴ礁を、他国が侵略戦争をするための前線基地にするため、壊そうとしているのは誰なのか。小池百合子さんもなんだか調子に乗って、環境問題を語っているようだけれども、この人は、「辺野古沖のジュゴンは北限とされていたが、地球温暖化で北限はどんどん上がっている」などといっていたような人間ではないのか。
 環境問題で日本がリーダーシップを示すといいながら、最大の環境破壊といってもよい戦争を支持し、クラスター爆弾(一つの大きな爆弾から、子供の爆弾が多数ばらまかれ、不発弾は、地雷を撒いたのとおなじようにあとで爆発するおそれが高い)の禁止協議であるリマ会議では日本は不発率の高い旧型の禁止にまで反対している。それどころか、このような非人道的兵器の廃棄そのものに反対していたらしい(天木直人のブログより)。

 そのくせ環境問題ではリーダーシップをとるなどと立派なことを言っているが、成田から東京への道で、実は多くの外国人が「日本の風景は東側ににてるな」と思うのだ(なお、最近はかつて汚かった東側の風景はだんだんに美しくなっているらしい。日本と北朝鮮は世界に最後に残る共産主義国ということかもしれない)。"環境"なんてとってつけたように語る前に、日本としてやるべきことをやるのが政治家というものではないだろうか。

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by luxemburg | 2007-06-06 07:18
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