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by luxemburg
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九条の会



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障害者は悪い遺伝子
 などという、愛知県の神田真秋知事、この発言で誰を思い出しますかといわれたら、ほとんどの人が、ヒトラーというだろう。
 「職員に福祉を大切にする心を養ってもらいたいとの思いで話したが、結果的に不適切だった。残念で申し訳ない」だそうである。
 本当に不適切なのは「結果的」なのだろうか。結果だけでなく、徹頭徹尾、この人は政治家として不適切なのではないかと思うのだが。
 残念ということ自体が、まるで人ごとである。心から自分の発言が悪いと思うのなら素直に謝るべきであって、残念でもなんでもない。
 私が愛知県民だったらとりあえずこの一言で辞任していただきたいと思うだろう。あなたが居座ることが残念である。



 神田知事は「ハンディや、困難をやむなく持ってしまった人、避けられなかった人にも目を向ける心を持ってほしいという気持ちを伝えたかった」と説明し、「どういう表現だったら良かったのか。もうすこしいい表現を使えば良かったかもしれないが」と話したというが、この発言だけでリーダーの資質なしである。本当にわからないのだろうか?
 私もよく思考能力、例えばいずれ自分が死ぬことなどを一切考える能力のない動物に生まれれば気が楽だっただろうな、と思うことが多いがこういう人は本当に気が楽だろう。頭が回らない人間は本当に羨ましい。

 障害の問題は遺伝子などを持ち出す必要はない。一人一人が個人の尊厳を持っているのだからそれが全うできる社会のために努力すべき、というのが一応社会科的な答えだろう。もうちょっと違う観点からすると、これはやはり遺伝子などの問題ではなく、例えば交通事故の経験から車の安全性が着目されたし、サリドマイド、水俣病などの薬害などから薬の危険性がわかって、その結果我々はこうやって安全に暮らせるのである。その事故のために障害を負った人は、その後の人達のために多大な貢献をしてくれて、我々が感謝すべき存在である。だから「目を向けてあげる」などとおためごがしに言うべき「弱く、あわれむべき存在」ではない。社会に多大な貢献をしてくれたのに、それに見合うだけのことをしていない社会であってはならない、そういうことを言えばいいのである。
 しかし、残念ながら神田知事、あなたの能力では「どういう表現にすればよいのか」という、言葉のいい方や表現方法の問題に過ぎないものに映るらしい。とんでもないヒトラーもどき知事を選んでしまった愛知県だけではないが、一定以上の知力のあるひとは政治家にいないものなのだろうか。

 さらに埼玉県の上田知事は、自衛官は平和を守るため人殺しの練習をしている、だから偉い、と話していたそうである。
 実は私はこの発言については「え、何が悪いの」という気持ちもどこかにある。ご本人も「人殺し」ではなく「殺傷の練習」に変えればよかった、と弁明したそうである。
 この弁明そのものはアホの上塗りだが、災害救助をやろうとして入ったのに侮辱であるとか、いや免許が取れるから入ったという人も多い、などと批判する人がいるが、どの批判もおかしい。
 もし災害救助のためならばなぜ戦闘機などの装備がいるのか。ごまかしではないか。
 免許が取れるから入ったと言う人が多い、というがそんなことのために税金を使うことを是認しているとしたら、むしろその方が問題である。
 自衛隊は人を殺す他の組織であるという側面を正面から捉えたこの発言は私は特に悪くないと思う。問題は、その自衛隊をどうすべきか、というところに行き着くのである。本質をごまかした上に平和を構築するのはちょっと難しいように思う。

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by luxemburg | 2007-04-03 22:26
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