とりあえず、のブログです
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美しい国土--農業を再生すべきだ
お春 :こんにちは、みなさん

熊  :あ、お春ちゃん、珍しいねえ。ささ、むさ苦しいところだけど、寄ってきなよ。

ご隠居:むさ苦しいところはよけいだ。でもお春ちゃん、よく来たね、「美しい部屋」へ。




お春 :ご隠居さんは言ってもいいけど、美しいとか、愛するとか、政治家が美辞麗句を並べはじめると、どうも70年ほど前のドイツのおじさんが異様に美しさにこだわったことを思い浮かべてなんだかうさんくさいかんじね。

ご隠居:語る内容を持たないということかもしれんな。ただ、家だって片づいていた方がいいし、街が汚いより美しい方がいい、自然が美しいのは悪いことではない。美しい国土、とでもいうのなら一応わかるがなぁ。

熊  :そう考えるとあれでやんすね。首都圏にいびつに集まった人口、渋谷も新宿も決して美しい街とはいえない。一方、地方に行ってもミニ江戸化が進んでいて、どこに行っても駅を降りると同じ街並み。しかも駅を少し離れるとシャッター街。政治を起点にして国が汚くなってることに対する懺悔が「美しい国」ですかね。

ご隠居:そうだな、国土を見ただけで、国全体をトータルに考える力がない、愚かな政治家の国であることがすぐにわかってしまう。
 主要な原因は農業を重視してこなかったことにある。かつてドゴールは「自国の食糧を自給できない国は独立国家とはいえない」といった。

お春 :なんだか「明晰でなければフランス語でない」とか、「権力の分立が定められ人民の権利が保障されない国は憲法を持つとはいえない」とか、フランス人の言い回しというのはあるわね。でもドゴールの評価がいろいろあるとしても、理想を語れない政治家ばかりの国から考えると、ちょっとため息が出ちゃう。

熊  :え、フセインが見つからなかったからと言ってフセインがいないとはいえないように、大量破壊兵器が見つからなかったと言って大量破壊兵器がなかったとはいえない、といっていた首相もいましたけど。

ご隠居:日本人の中でも特に明晰でない人間がまねをするとそういうお馬鹿発言になるということだな。大量破壊兵器は明確にあることが証明されて、それが「テロリスト」に流れ、さらにその使用が切迫していることを証明することが最低限求められているのに、人の生命を前にして言葉遊びができる神経が問題だった。

八  :そういえば、「水と安全をただだと思っているのは日本人だけ」とかいうニセユダヤ人の本もありましたね。そうやって関係ないものをこじつけるのが日本人の言い回し・・・なんて思いたくないでやんすね。

お春 :ああ、言葉のレベルではフランスに負けててもいいから国土は美しくしてもらいたいわ。

熊  :え、数字の数え方はフランス語はダメだって江戸知事が・・・

ご隠居・八・お春 :うるさい!!

八  :で、農業をどうすれいいか、なんですけどね、ご隠居。農業というのは基本的に先進諸国では市場原理でまかなえないということなんでしょうかね。

ご隠居:結論的にいうとそうだな。簡単に言えば、1%しか利益が出ない工業生産でも、作って売ってと毎日やっていけば1年もあればお金は何倍にもなる。農業はそうはいかないだろ。

熊  :しかし、自国の産業を特別に保護するのは一応自由貿易を旨とするWTOが禁止してるんじゃないんですかい?

ご隠居:それがそうでもないんだな。WTOで定められているAMS(国内助成総量)は、日本については3兆9000億円。EUは約束水準の64%、アメリカは75%まで使っているが、日本はなんと18%しか使っていない。

お春 :そうかぁ、やっぱり美しい国土を守るためかどうか知らないけど、よそは一応努力してるってわけね。

熊  :でも、幕府だって少ないとはいえ、少しはやってんじゃないすか。

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ご隠居:ところがまたそうでもないんだ。右のグラフ(山田正彦著「アメリカに潰される!日本の食」より)をごらんなさい。たとえばイギリスは農家に1000万円の収入があったとして、そのうち710万円が補助金による収入だ。だから野菜を作るのに100円コストがかかっても、市場には29円で出る。農家は100円がもらえるしくみということさ。

八  :それなら国内の農家だってやっていけるし、人口はばらけてみんな住みやすい国になるし、自給率は上がるし、今よりずっと自然は守られるし、いいことずくめでやんすね。それに美しい日本の棚田なんて、ちょっと割り増しして払っても、治水上もいいでしょうね

お春 :これなら安い輸入食材に対抗できるわ。農薬まみれの輸入食材じゃなく、安全な農産物を食べて、しかも国土が守られるなんてうれしいことね。それに、そんなに難しいことじゃないと思うのだけどどうしてやらないのかしら

ご隠居:こういうことは民主党の山田正彦議員が以前から言っていることなんだが、2003年農水大臣は直接支払について「構造改革に反するので考えていない」と答えたらしい。
 さらに与党側のある人は「自民党は票は農家からいただいているが、選挙の際のお金は土建業者からもらっている」と答えたらしい。
 田舎の立派な橋などは農水省の公共事業予算でつくられている。つまり、ゼネコンにお金を放り込んでいるわけだ。それが日本の場合使い道の半分近くになっている(農水予算26472億円のうち、13124億円。44%:2005年度)。

お春 :え、農業予算って、公共事業におカネが流れていたの、しかも半分近くも?ひどいわ。

熊  :いいなあ、お代官さまと越後屋は、うらやましいなあ。人間より寄生虫に生まれればよかった〜。

八  :で、その結果が穀物自給率27%(173カ国地域中124位)になって現れているわけですね。

お春 :他にも現れてるわ。EUでは狂牛病の肉も遺伝子組み換え食品も入ってこない。ドゴールさんがいう「食糧自給できない国は独立国家ではない」を実践しているんじゃないかしら。幕府は国の安全の守り方を間違えているということね。うらやましいのは、そういう政治家を持つ国々よ。

八  :そう考えると、意外に政治って難しくないのかもしれやせんね。わたしらは、小さい頃、日本の国土の特徴や零細農家の話を習って、なんだか日本の農業はとても難しい、一筋縄ではいかないもののように教わっていたんですが、それもバラモン教のようなものだったんですね。

ご隠居:日本は元々移転所得の割合が少ない。だから、農水予算があるといっても、農家にお金は行かないで、なんだかんだと消えてしまっている。理屈をつけては天下り先の確保に余念がない、それを許しているということなんだろうな。
 でもさすがに、2004年に農林漁業再生プランを出すと、与党側も北海道で10ヘクタール、それ以外で5ヘクタール以上の集積した農家では直接支払を行う検討を始めた。あまりに不十分とはいえ、さすがに民主党から突き上げられて、重い腰を上げざるをえなくなったというところなんだろう。

熊  :でも、ばらまきにならないんですかねぇ。

お春 :子供にお小遣いをほとんどあげないで、無駄遣いばかり心配するのはどうかしら。私は、その親が無駄遣いしてる可能性の方が高いと思うけど。人並みにお小遣いをあげてから、それ以上にせびられたときに心配すればいいと思うわ。

熊  :いやあ、女の子にびしっといわれるのってなんだかいいなあ。

お春 :わたし、luxemburgさんの趣味が色濃く出たこの会話に参加したくないわ。

ご隠居:まあまあ、お春ちゃん。機嫌を直して。彼は「何とかこどもニュース」みたいに「女子供」がわからないといい、「お父さん」が知ったように教え諭す、というスタイルがキライで聡明なばあやとか出すようにしてるんだから。お春ちゃんが知的なのは彼だってうれしいんだよ。

熊  :そうそう、怒った顔もまたいいねぇ。

八  :この変態はほっといて、何にしても野党側からしっかりとした提案が出ることはいいでやんすね。

お春 :そうね。でも私たちの声が弱いと、その声も骨抜きにされて、道路公団改革みたいに、民営化でかえっておいしい独占企業を作るなんてことになりかねないから、気をつけなきゃね。

熊  :いやあ、いいなあ・・・

ご隠居・お春・八 :しつこい!!




参考「アメリカに潰される!日本の食」 (宝島社:2005年、山田正彦著)
 山田正彦さんは民主党の衆議院議員。
 狂牛病の問題(これについては以前書きました)、遺伝子組み換えの問題など多様な方面から論じておられます。私自身が八っつぁんと同じように日本の農業問題というのは複雑なものと決めてかかっていただけにすっきりしました。
 なお、熊さんの発言は、私の趣味ではありません。書いているときに時々ハイドさんが現れるだけです。

ついに朱夏さんところのお嬢さま、お春ちゃんに来ていただきました。お花見に行く、などの季節感のあるものにしたかったんですが思いついたのがハロウィーンでボツになりました。


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by luxemburg | 2006-09-30 08:36
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