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NHKといえば、ETV事件(従軍慰安婦についてのドキュメントの内容を察知して圧力をかけ、内容を改変させたという事件)でわかったとおり、安倍晋三が内容をチェックして、事実上検閲しているのと同じ、ただの安倍広報協会だと思っている人も多いだろうが、最近は少しトーンが変わっている。ニュースの内容は相変わらずひどいものだが、ドキュメンタリーなどは、しっかり戦争の真実を伝えようとしているような気がする。特にこの一週間の番組は目を離せない。
そういう中でちょっと興味があるのが、これ。友人が本放送の方を見たらすごく面白かったというので、再放送をご案内。やはり、NHKの再放送は最高そう(ホントはそちらで紹介すべきなのだが、特に個人的な思い入れもあるのでちょっと)。 8月15日(火)午後11:10~翌日午前0:00(50分) BS1 取り残された民衆 ~元関東軍兵士と開拓団家族の証言~ 1945年8月9日、満州にいた日本人たちは、突然のソ連軍侵攻によって大混乱に陥った。関東軍の主力部隊は既定の作戦方針に従ってソ連軍の侵攻以前に満州の南部に撤退し主要な鉄道は軍とその家族に占有され、居留民は無防備のまま敵前に取り残された。民間人は何の情報も得られないまま、自力で避難を始めるが、進撃してきたソ連軍の標的にされ幾多の悲劇を生んだ。犠牲者は17万6千にのぼった。国民を守るべき軍隊はなぜ事前に撤退したのか。そのために民衆は何を思いながら満州の山野をさまよったのか。 番組では、元兵士と民間人の証言、残された資料と映像をもとに、ソ連軍侵攻以前から軍がどのように行動したのか。民間人がどのような過程をたどったのかを丹念にトレースし、悲劇の記憶を掘り起こして記録する。 ◆ 関東軍なんて卑怯者の代名詞? 実は、この話は引き揚げ者である親戚の人たちから聞いて知っていた。最強といわれた関東軍がソ連軍の侵攻の前にいなくなり、当時「幻の関東軍」なんていわれたものよ、とまるでミステリーのように言っていた。ミステリーなんてすてきなものじゃない、自分たちはいち早く逃げて、民衆を敵軍の前に差し出したのだ。軍隊は国民を守るためにあるのではない、こんな単純なことすらわからない人が増えている中で、この番組は貴重な資料を提供してくれるかもしれない。 その親戚の人は元々大阪の人で、大阪人を中心とする部隊が弱いことを自慢する「またも負けたか何とか連隊・・・」というような歌があると、歌ってくれた。関東軍といえば最強、大阪といえば最弱、しかしなんだかその歌を聞いて子供心に関東のやつは見栄っ張りで卑怯者、大阪こそが実質的ですばらしい、と思ったことを思い出す(実際には関東軍だから関東出身と言うことはなく、子供の頃のイメージに過ぎないのだが)。 ◆ 軍隊は独自に行動し、国の破滅まで突き進む 軍隊というものは、独自の論理で行動する、正確には軍隊の存在自体が政治過程の重要部分を占めるようになる、暴力で相手を脅し、自分がえらくなったような感覚が国民全体に行き渡るようになると、民衆のサディスティックな熱狂が軍を動かし、それが政策決定に反映する、魔女狩り的な「民主主義」。以前紹介した、「誇りを持って戦争から逃げろ」という本でも軍隊というのがただ単に防衛を行うのではなく、その論理で動き出す独自の運動体であって国や国民を守る手段として存在しているのではないことがなかなか想像できない、と書かれていた。 銃を所持する、人に向けてみる、相手がひれ伏して許しを請う、面白くなる、それに見合った行動をとるようになる、ひれ伏さないやつがいると異常に腹立たしくなる・・・個人レベルで考えればこういう感じなのだろうか。銃の存在はその人の人間自体を作り替える、それが集団で、かつ合法性を獲得した暴力だったらそれと何桁も違う残虐が生ずる・・・。 日本はこのままだと本当にアブナイ、あまりに思慮の浅すぎる政治家に任せることは下手するとアメリカにとってすら危険と考えられる、そういう動きをも察知してNHKの最近の番組があるのかもしれない。 でもそういう詮索はどうでもよい、NHKがいい番組をやるのなら徹底的に応援する。みんなで見よう、語り合おう。 ◆ どうしたらいいのか・・・鍵は山口県民 それでもこのまま安倍に決まるかもしれない。私は少し前に日本に核兵器が落ちてくるところまでのシナリオを書いたけれど、このままでは、日本に3発目の核を呼び込むような浅知恵世襲政治家の国になってしまう。 まだ間に合うかもしれない。安倍に決まっても次の参議院選で国民が目覚めれば。超短期政権に終わらせなければ本当に時間がない。そのためには、ただ参議院選挙での自民党敗北ではダメだ。安倍の地元、山口県で自民党が負けること!それは決定的な打撃になるだろう。もしそれを実現してくれる人がいたら、日本のジャンヌ・ダルクになるかも。って、次の参議院選、山口県選挙区の民主党候補者は誰だ?
by luxemburg
| 2006-08-12 00:01
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